ねこたす

バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)のねこたすのレビュー・感想・評価

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レンタルで改めて鑑賞。
展開を知っていても、振り回される推進力が抜群だ。

書き直そうと思ったのは、お尋ねしたいことがあったから。
終盤近く、マイケル・キートンがブロードウェイに向かうシーン。その移動途中で高い建物の中をトンネルが通っている所があったのだが、NYに詳しい人がいたらあれがどこか教えていただきたい。とてもとても気になるのです。

多くの俳優が皆の記憶に残るような代表作を求めるが、それが強すぎても苦しいのだろう。
映像表現で映画内の幻想なのか、それとも主人公の幻影なのか
。ありえない映像で揺さぶってくる。

バードマンはもちろんマイケル・キートンの代表作バットマンのことだ。まあ当時からジャック・ニコルソンやらペンギンやらに食われてた気がするけど。

エドワード・ノートンもその破天荒さや、巧みな演技から対極にいるように配置されているが、彼だって未だにファイト・クラブのイメージが強い。

"リアルな演技"を試みるが、彼らのリアルは役のことなのか。それとも役者本人のことなのか。
劇中劇という設定に重みがある。
うーん、スーパーリアリズム。

そういえば、対面の劇場に「オペラ座の怪人」の広告があるのが印象的だ。バードマンのマスク、ラストの包帯と同じ形だがそれぞれ意味が違いそう。

アドリブで場当り稽古をやるのだが、もちろん映画の中のことなので練習してある演技。しかし、この掛け合いが素晴らしい。役者ってすごいよなあ。

エドワード・ノートンが鏡の前で自分を見ているのも、役者なんてやる人間は多かれ少なかれ自分の容姿に自信があることをよく表しているし、役者同士の恋愛もありそうな話だな~と心をくすぐる。

疑似ワンカット撮影というと、ヒッチコックのロープがある。あちらは確か、技術的にテープに10分ぐらいしか記録出来ないからあの手法を用いたんだっけか。
バードマンでは現代の技術を最大限に使い、言われなければ気づかないようなワンカット撮影をしている。

そういったオマージュ。特に演じるということについての探求がアカデミー会員の心を掴んだのだろう。そりゃ映画としてはセッションの方が好きだけど、バードマンが作品賞取るのは納得。

浮遊感のあるポスターが印象的だったが、やっぱりオチは言葉に表せない良さがある。