hase3001

バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)のhase3001のレビュー・感想・評価

3.5
ドラムを主体とした音楽が印象的で
とても心地よい、また、撮影手法として
途切れなく場面をつなぎ続ける展開が
不思議な感覚をもって見られよかった。

物語としては、実際に演劇を見に行った時に感じる
自分自身と出演者の距離感、出演者の過去の作品などを
ジャンルを超えて比較してしまう自分の中の
演者に対する尊敬や美意識を含むアイドル性のような、
意識の中での距離感が、とても曖昧になる瞬間を
役者の目線で切り取ったような作品に思える。

主人公の、過去、現在、現在の舞台への思い、
特殊な能力、世間との乖離など、ほぼ、感情そのものの
表現が入り乱れた展開が途切れることなく
向かってくる感じがしました。

結局、何を表現したいのか?自分は何がしたいのか?
何者なのか?存在するのか?などの思いが、最後の
主人公の行動でなぜか?リアルとの境界を結び付け
てしまった。という結果が、私の中では共感を
持てない気がしてならない。

彼は、存在しないものだったのかもしれないけど・・・
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