バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)の作品情報・感想・評価

バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)2014年製作の映画)

Birdman or (The Unexpected Virtue of Ignorance)

上映日:2015年04月10日

製作国:

上映時間:119分

3.6

あらすじ

かつてスーパーヒーロー映画『バードマン』で世界的な人気を博しながらも、現在は失意の日々を送る俳優リーガン・トムソン(マイケル・キートン)は、復活をかけてブロードウェイの舞台に立とうとしていた。レイモンド・カーヴァーの「愛について語るときに我々の語ること」を自ら脚色し、演出と主演を務める舞台には、彼のすべてが注ぎ込まれている。しかし、プレビューを前に出演俳優が大怪我を負い、降板してしまう。共演者の…

かつてスーパーヒーロー映画『バードマン』で世界的な人気を博しながらも、現在は失意の日々を送る俳優リーガン・トムソン(マイケル・キートン)は、復活をかけてブロードウェイの舞台に立とうとしていた。レイモンド・カーヴァーの「愛について語るときに我々の語ること」を自ら脚色し、演出と主演を務める舞台には、彼のすべてが注ぎ込まれている。しかし、プレビューを前に出演俳優が大怪我を負い、降板してしまう。共演者のレズリー(ナオミ・ワッツ)の紹介で、ブロードウェイの実力派俳優マイク・シャイナー(エドワード・ノートン)を迎えたリーガンだったが、その才能はしだいに彼の脅威となっていく。疎遠だった娘サム(エマ・ストーン)には、リーガンの愛情は伝わらず、彼は気づかないうちに舞台の役柄に自分自身を重ねていくのだった。さらに、公私にわたり精神的に追い込まれるリーガンを、“バードマン”までが扇情し・・・彼は人気俳優だったエゴと闘い、舞台の成功と、壊れた娘との絆を取り戻せるのか?

「バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)」に投稿された感想・評価

マーチ

マーチの感想・評価

4.9
【上半期鑑賞映画寸評:2017 🦅】
アカデミー賞へ熱を注ぐきっかけとなった作品。

この作品を機にアカデミー賞受賞作品やノミネート作品を観漁った時期がありまして、授賞式を本格的に通して観た時の楽しさが最も強かった年が最近だと「2015年」だったので、この作品に対する思い入れは尋常じゃ無いと思います🦉

特にアカデミー賞を意識して映画を観たことが無かった時期ということもあり、作品賞を受賞した作品ということも頭の片隅に残っているか いないか あやふやな感じでふら〜っと劇場に観に行って、鑑賞後、出てきた時には並々ならぬ熱量を帯びていたことが今でも思い出されます…その差が良かったのかもしれません! 🦃

ワンカットの様に観せるシーンの繋げ方、カメラワークの手法の豊かさ、音楽はジャズドラム🥁をフィーチャーして主人公の心情表現までも担わせるという秀逸さ、実力十分の役者陣の演技:特にマイケル・キートンは俳優としてのバックボーンが滲んで演技に歪なリアルさと憂いまで感じられる🕊

未だにこれ程の手法的新鮮さと演出的豊かさを生み出し、それらを作品として邪魔にならない様に上手く纏め上げ、観る側を興奮と感動に包み込んでくれるイニャリトゥ監督のセンスに脱帽すると共に、撮影のルベツキとのタッグは向かう所敵なしだなと感じる。この2人が組めば、無数に名作が生まれる…そんな永遠さえ感じさせてくれる🐓

主人公が落ち目の俳優の所も面白いし、それ故の葛藤も説得力があって心地いい。舞台で再起をかけるところがまた設定的に大好きで、自分の好みがカッチリはまり続けたからこそ導き出された感動で、こんな映画体験は中々できないからこそ嬉しさも倍増する🦆

ラストシーンはファンタジックな柔らかさを感じさせながら哲学的な面白さも含まれているし、予想だにしない結末なので、その驚きもある。エマ・ストーンが見せたあの表情が頭にこびりついて離れないほどの大好きな結末🐣

寸評の筈が、既にこの有様…この作品に関しては片っ端から語り尽くさないと終わりが見えないほどに感想が溢れ出るので、この辺で失礼します! 笑 🐦🐧🐤🐔


【p.s.】
今月で2017年上半期も終わりを迎えるので、その前に投稿できていない1〜6月の鑑賞作品を寸評で投稿しています。

40〜50作品ほどありますので、いつもとは違い極々短いレビューで投稿しますが、暇があれば付け加える予定です。

よって、いつもの【映画情報】等もカットさせていただきます。

*詳しくは2017年6月8日に投稿している《『イップ・マン 葉問』評》内の【p.s.】後半部分をご参照下さい。
ほたて

ほたての感想・評価

4.7
カーテンコールがあっても良さそうな一本
Oika

Oikaの感想・評価

3.5
ワンカットに見せる編集は素晴らしかった!
話の内容は…途中で眠くなってしまった。
みなみ

みなみの感想・評価

3.5
撮影技術がすごかったー!!

もいっかい見直す!
ひこえ

ひこえの感想・評価

4.2
カメラワーク、演技、BGMめっちゃすき
uminohok

uminohokの感想・評価

1.5
評価されてる意味が分からなかった
国語が得意な人には面白いのかな

このレビューはネタバレを含みます

もうすでに、予備知識を入れてしまっていて長回しのような撮り方が売りだと意識してしまって観たがそれでもやはり凄かった。
一度、成功を収め、認知度はあるもののうだつの上がらないリーガンは実に惨めでかつての成功と決別しようとするも、その経験による自信は剥がすことのできない彼の人格となってしまっている。「俺は凄いんだ」「なめんじゃねえ」「評価されたい」「誰かに頭を下げるのはゴメンだ」「えっ、今の俺を注目してくれてる人いるの」「いい女を散々抱いてきた」「昔の俺のネームに喰いつく女でもいいから、若い子を抱きたい」「俺が思うように出来ないのはお前らのせいだ」「俺はダメかも」とでも言うような自分でもコントロールの出来ない矛盾する想いと葛藤していく。

過去というのは実に厄介だ、拡大装置である。美化されたかつての栄光は、彼はまるで超能力者のようになんだって思うがままにでき、誰かを惚れさせ、周りの人間を変える事も出来たと思ってしまっている。それが旬という魔法によるものだったとは気付かない、いや気付かないふりをしているのかもしれない。自分の全て実力のおかげだったと、今の自分の力不足を疑う事を奪ってしまうのである。
しかし、彼は闘おうとした、復活する為の戦略なのか、一度でも売れたことのある彼の魂は本物でそれを取り戻したのかわからないが彼は自らの鼻を吹き飛ばした。

そこまでの行為で彼はかつての輝きを取り戻したかもしれない。

思い切る事は上手くいっても上手くいかなくても輝きを伴っている。今までと違うことをするのは、間違ってはいないけれど、本当にしなければいけないことから目をそらす言い訳にもなってしまう。レベルを1から7にあげる事は実感を感じながら苦悩を楽しみながら成し遂げられるが、そこから成長する事は結果が出るのが遅く見返りもなく無情感の先にしかなく成長したからといってお金にならない事も多い。しかし、それが、その先に行くための全てだと思う。

趣味を仕事にしたい。という想いは僕にもある。しかし、趣味を楽しんでいる姿を見せるだけで仕事になるのは、本業で申し分ない結果を出した人間のおまけであり、また違う側面もみたいと思うほどのファンが付いている人にだけ許された特権である。
趣味は趣味である。もし、趣味を仕事にするのなら、それはモノボケのモノとして趣味を利用して、自分を表現するんだという想いを忘れてはならないのではないだろうか!
nIa

nIaの感想・評価

4.2
今のところイニャリトゥ映画で唯一好き
サンボ

サンボの感想・評価

5.0

このレビューはネタバレを含みます

長回しで撮られててずっとワンカットで撮っているように感じられるのが特徴的だった。
今のヒーローものにあふれかえった映画業界をかつてバットマンを演じた俳優が主演で物申してるすごさ。リアルと演劇の間の境界線とは何かみたいなことも感じられる。批評する側から観るのと演じる側から見る演劇。ラストシーンの娘の表情も父がバードマンになったようにも感じられるしそこそこの父親がやっと死んだからこその表情にも取れる。色んな角度からの対比が成り立っている。全編フルCGでドッカンバッカンやってる映画は目を引くものがたしかにあるけれどひたすら長回しで会話してるような映画もいいと思えるような作品。
YuyaNiwa

YuyaNiwaの感想・評価

3.8
Bird man (the unexpected virtue of ignorance)

公開日…2014.10.17(米国)
配給…20世紀FOX
上映時間…119分

監督…アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ

出演…マイケル・キートン
ザック・ガリフィアナキス
エドワード・ノートン
エマ・ストーン
ナオミ・ワッツ

受賞…アカデミー賞作品賞、監督賞他

テーマ「自己存在と復活」

主人公リーガン・トムソン(マイケルキートン)は落ち目のハリウッド俳優。過去の出演作バードマンのヒットから時が経ち、今ではもはや注目を浴びる事すらない。
そんなリーガンがNYのブロードウェイにて再起を図ろうともがく。

映画の大きなテーマは「存在」
リーガンは自己存在を確かめる為にブロードウェイで再起を図る。
一方、マイクは舞台の上で自分をさらけ出すことこそが自己の存在意義であり、リアルを追求する。
映画の中で通常インポテンツであるマイクが演技中に猛烈に勃起するシーンがあったが、このシーンこそ舞台上での存在感・リアルを比喩したものである。
またリーガンの娘サムは自分の存在を父から蔑ろにされていると感じ、薬に走る。
その他のキャラクターも皆自己の存在に対して葛藤している。

二つ目のテーマは「復活」
劇中、何度もリーガンが超能力者であるかのような演出がある。
ただそれを否定する(あくまでリーガンの妄想であるとする)シーンも存在。視聴者に対し超能力はあくまでリーガンの妄想であると印象づける。しかしラストシーンにてサムが窓から空を見上げるシーンでリーガンが空を飛び回っているという事を示す。
復活=キリスト
自殺を試みるが鼻を欠損するのみで済んだリーガン。更に舞台公開後、一躍時の人となり、名声も復活。空を飛ぶ時のポーズも十字架を示唆?

撮影技術としては映画を通して用いられている長回し。
舞台を描いた映画として臨場感、リアルタイムな感覚を与える。

鑑賞後、自殺幇助映画かと思ったがラストシーンのサムに救われた。
主演のマイケル・キートンの名演が光る。富も名声も手にしながらも葛藤する主人公に対し人間の欲ぶかさ、尽きることのない悩みを感じた。劇中サムが薬物更生施設にて行ったという地球の歴史をトイレットペーパーに刻むというもの、暗に上記のようなハリウッドスターの悩みを揶揄している?
実際にリーガンは人々に忘れ去られている訳ではなく、(街を行けば次々と声をかけられる。)情報ツールであるSNSや動画サイトでの発信を避けている。注目を集めたいという思いと上記ツールを用いようとしない矛盾。

注目を集めるのではなく、役者として復活したい、存在を示したいという思い。
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