まっすー

間奏曲はパリでのまっすーのレビュー・感想・評価

間奏曲はパリで(2013年製作の映画)
3.2
2015/4/29
@恵比寿ガーデンシネマ
妻は変わらない毎日に変化が欲しくて、もどかしくて、苛立ちを感じている。そして、行動に出るが、自らが何かを始める決意や今あるものを手放す覚悟は感じられなかったし、その振る舞いは休暇中の気ままな戯れで終わっていた。所詮お手軽なときめきを手にしただけ。

対して夫は朴訥としていて、変化のない毎日にも不満を表すことなく、むしろ変化を嫌い、淡々と日々を過ごしているように見える。でも、どの場面でも共通するのは、妻に恋をしているということ。ふと妻を見遣る眼差しが温かい。妻が嫌がるあだ名の由来を話す場面がとても素敵だった。ああ、この人は恋に落ちたその時の気持ちを忘れていないし、今も恋をしているのだと。

そして、妻がハガキを見つけた時、その絵の題材から、出会った頃から自分を見つめ続けていた夫の眼差しに気付く。素敵な映画だった。
まっすー

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