SatoEmiko

荒野の千鳥足のSatoEmikoのレビュー・感想・評価

荒野の千鳥足(1971年製作の映画)
3.8
観ているだけで二日酔い。
呑んで呑んで呑みまくって、酒に溺れて呑み込まれていく荒野の地獄。

田舎町の真面目な教師の主人公が、休暇先に向かう途中立ち寄ったこれまた田舎町ブンダヤバ。
そこでは勧められた酒を断ることは厳禁。主人公が酔った勢いでつい羽目を外したことから、怒涛の勢いで酒と暴力にまみれ堕ちていく。

二日酔いの回る天井のような、いつ止まるとも分からない悪夢に、もう勘弁してと許しを請いたくなる。
こんなにも不愉快なのに、こんなにも惹かれてしまう。灼熱の荒野で泥酔状態の男たちのベタベタの汗臭さ、酒臭い息、土埃と血の臭いが漂ってきそうなほどに充満したカルト映画。

授乳中でお酒は2年以上飲んでいなかったところで、暑い日はビール美味しそうだなぁ…なんてそんな淡い気持ちもお陰さまですっかり吹き飛びました!
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