メル

きみはいい子のメルのネタバレレビュー・内容・結末

きみはいい子(2014年製作の映画)
3.7

このレビューはネタバレを含みます

虐待やいじめなど、子供が理不尽に苦しむ姿をありありと見せられ、とても考えさせられた。脚色をあまり感じずに演出にリアルさがあるからこそ、苦しむ子供にかなり共感した。

その中でも、ご飯を与えられず、家にも帰れない子はかなり印象的だった。ハグをする宿題をやってきます!と大きな声で宣言する有様は酷く胸を打たれた。ろくに食事を与えられず、暴力や暴言のみでろくなコミュニケーションも取れない家庭環境。藁にもすがるような思いで、宿題を利用して愛情を感じたいと思ったのかもしれない。こんないいこが理不尽な境遇にあることに憤りを覚えた。その後彼は学校に来れなくなったのだが、どのように生きてるのか、ちゃんと生活できてるのかと心配になった。

また、知的障害を抱える子供に愛情を持てない時があると苦しむ母親に対してかけたおばあちゃんの言葉が印象的だった。「こんなにいい子は他にいないよ。」障害をもっていようがいまいが関係ない。きみはいい子なんだと。自分まで救われた気分になった。
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