こじま

きみはいい子のこじまのレビュー・感想・評価

きみはいい子(2014年製作の映画)
4.7
めちゃくちゃ良かった。
どストライク!
全国民が見るべき映画。
前作のそこのみにて光輝くもかなり好きだったのですが今作のほうが個人的には好きです。
そこのみにて光輝くほど重々しくないですし。
この作品は
①いけないと思いながらも自分の子に手を出してしまう雅美
②痴呆症を患うあきこ
③子供達に振り回される新米教師の岡野
この3つが同時に進行していくわけですが、どれも心にグッときます。
しつこいようですが見るべき!
とにかくいいとこだらけ
①なんて見てて気持ちのいいものではないですが、虐待シーンの緊迫感がすごい。
子供が頭かかえてごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい
と言い続けるとこなんかもうホントきつい。
子供なんだからある程度はしょうがないじゃないですか?飲み物こぼしちゃったり、口の周り食べ物で汚しちゃうとか
それをヒステリー気味に頭ごなしに怒る怒る。
実際にこういう人がいるわけでニュースで虐待により亡くなる子供がいるわけですよね....。
ただ、映画内ではきちんと池脇千鶴演じるママ友に救われるので安心してください。
ちなみにジョゼと虎と魚たちでは乳母車にのせられて押される側でしたが、今回は押す側です。
話が脱線しちゃいましたが、個人的にはこのエピソードが1番好きかな。
②は内容ももちろんいいんだけど、自閉症役の子すごいです。
ホントにそうなのかな?なんて思うほどに。
③は高良健吾が横道世之介の世界から飛び出したんじゃないの?
と思うほど似たキャラクターでした。モジモジしてるけど芯のある優しい男の感じとか。
で、岡野はうけもつクラスが学級崩壊気味で悩んでいるわけですが甥っ子に抱きしめられ
生徒達にある宿題を出すことを思いつくのです。
これが学級崩壊気味のクラスを立ち直すことになる....ハズ!
ちなみに、甥っ子の親。姉がいいこと言うんです。
私があの子に優しくすれば、その子は人に優しくすることができる。
なんだかペイフォワード的セリフですが素直に感心しました。
子供は親の姿を見て育つ。的な。
全体を通して愛するとは....なんぞや?
てことを優しく丁寧に教えてくれる映画だと思います。
きみはいい子ってタイトルもいいですよね。
一見子供だけに向けているようですが、親にも当てはまるようになっていると思います。
きっとこの映画を見たら他人への接し方、特に子供への考え方や見方がかわるのではないでしょうか?
とても、とても素敵な映画です。
こじま

こじま