まちだ

きみはいい子のまちだのネタバレレビュー・内容・結末

きみはいい子(2014年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます


新米教師の話と、子供を虐待している母親の話、自閉症の子供と老婆の話を軸に、物語は進む。この映画でおもに取り扱われている問題は、児童虐待だ。

そして、この映画の答えはシンプル。愛情を持って子供を抱きしめよう。そしたら、その子供もまた、誰かを抱きしめてあげられるような子に、きっとなる、そう信じよう。


一度抱きしめられることで、魔法が解けるようにその傷が癒えることはまずないだろう。

それでも、この「抱きしめる」という行為が象徴している「愛を与える」ということが、私には希望に思えてならなかった。

そんなもの甘い、現実はそう簡単にいかない、という意見もあるかもしれない。
でもそこでこの映画は、ネグレクトを受けている疑いのある子供の家のドアをノックするところで終わっているところに注目したい。

つまりこの映画は、愛を与えることですべてが必ず解決するとまでは言っていないのだ。
その上で、それでもドアをノックする勇気を、人が人と関わり「抱きしめる」力を信じることを、描きたかったのではないかと思う。
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