しげる

きみはいい子のしげるのレビュー・感想・評価

きみはいい子(2014年製作の映画)
3.3
現代の日本社会の抱えている代表的な社会問題がこれでもかってくらい詰め込まれていました。

また、登場人物のほとんどが何かしらのトラウマや心の苦悩を抱えていて精神的に孤立してしまっている。正に現代社会の縮図。

それを3人の物語を同時進行させる形で描写していました。

特に好きだったシーンは先生が子供たちに出した宿題。翌日の生徒たちの様子ときたら純朴でとても可愛い。アドリブシーンにドキュメンタリータッチ感と子供の無垢さが伝わりとても感動的でした。

そして特筆すべき点は「子役の演技力」
あやね役の三宅希空ちゃんなんて神がかり。
これほんとに演技なのでしょうか?
本当に心配になりながら観ていました。

最後はキャッチコピーにもあるように、
「抱きしめられたい。子供だって。おとなだって」という事で、人との触れ合いによって様々なストレスが溶け出していく様は、雪解けの後に咲く桜のように暖かいものでした。

希薄な現代社会の在り方に一石を投じる作品であり色々考えさせられる深い映画でした。

僕もかわいい子を抱きしめたいです。
しげる

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