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きみはいい子のnatsuのレビュー・感想・評価

きみはいい子(2014年製作の映画)
3.5
音の繋ぎと、映像の繋ぎがとてもおしゃれな映画だと思った。鳴き声と叫び声、涙と水溜りへの雫。尾野真千子さんが抱きしめられたときの、画面の明度の変化。

ずっと観たくて観た作品。親に関してもっと悩んでた時期だったらたぶん大泣きしてたと思う。自分は諦めて蹴りをつけた側の人間なのだな、と思った。

人に自然と優しくできる人は誰かに愛されてきたから、というのはずっと思っていて、この映画もそのことに触れられていた。わたしだって人に優しくしたい。でもなかなかできない。そんなことを改めて感じた映画。愛情は連鎖するし、愛を司るのは愛だけれど、いちばん最初の無条件な愛情はどこから生まれてくるかと言われたら、やっぱり親から子へ、なのだろうなと。

甥っ子が先生を抱きしめるシーンは胸がギュッとなった。高良健吾さんと池脇千鶴さん、いい役者さんだな。
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