ひでやん

きみはいい子のひでやんのレビュー・感想・評価

きみはいい子(2014年製作の映画)
3.6
社会問題となっている重いテーマを取り上げたヒューマンドラマ。

今、どこかで悲惨な状況に置かれている人たちがいる。
だけど、そのすべての悲しみを知ることができない。
児童虐待やネグレクトによる死、
いじめによる自殺、
認知症の高齢者ドライバーによる事故など、「最悪の結末」になって初めてテレビで報道される。
我が子を虐待する母親、認知症の老人と自閉症の子供、アパートの中から聞こえる父親の怒鳴り声、
暗い気持ちで観ていると、そこに希望を願った。
虐待する母親は、心の傷を理解して抱きしめてくれるママ友がいたから救われた。
尾野真千子と池脇千鶴は名演技だった。
認知症の老人は、自閉症の子供の母親と交流が始まり、人と接する温もりを知った。
ラストシーンがイヤな感じだった。
最悪の結末を想像した。
明るい希望の光で終わって欲しかったし、解釈を委ねるラストは気持ち悪く、後味が悪い。
だけど、すべてが救われるわけではない。だからニュースになる。
最悪の結末もあるんだ、とラストで伝えているのかもしれない。
もしも自分が、と想像しても、平穏に暮らす自分に解るわけがない。
同じ境遇にならないと想像を絶する悲しみは知ることが出来ないけど、
自分なら誰を頼って何に救いを求めるかを考えると、一番怖いと思ったのは、
「孤独」だった。