Hondaカット

きみはいい子のHondaカットのレビュー・感想・評価

きみはいい子(2014年製作の映画)
4.2
84点。変幻自在の女優池脇千鶴、永作博美化。

子供の虐待や学級崩壊や障害を描いていて最初は観ていて少し辛い。が、だんだんとどれも深刻に描写するのではなく、真摯に優しく寄り添って表現してるのだと分かり、愛おしく観ることができた。前作『そこのみにて光輝く』同様、かたちのない、まだ生育しきってない「希望」を、そっと丁寧に描く呉監督の目線は素晴らしいの一言。

複数の登場人物がすこしずつ変化をしていく。物語上は勿論全員が分かりやすいハッピーエンドになってしまっても困るのだけど、でも、せめて映画の中でくらいこの立場のひとたちを救ってやってほしい、と、そんな両方の気持ちになりながら観た。

この映画がきっかけで、実際のこの世の中で大変な思いをしている人達が少しでも良い方向にいけばいいな。優しさで溢れる世の中がいい。おそらくは半ばドキュメントで撮ったあのシーンの子供たちを見て、僕自身もそんな希望をもった。そういう【力】がある映画だ。
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