このレビューはネタバレを含みます
児童虐待をテーマにした群像劇。
虐待シーンや学級崩壊するクラスなど、1つ1つの描写がリアルで引き込まれました。
特に虐待する母親を演じた尾野真千子が凄くて、虐待をあそこまで直接的に見せる映画はなかなかありませんからね。
演技とは言え、子供を虐めるのは役者としてもキツかった事でしょう。
あとは、第三者が虐待に介入する事の難しさであったり、虐待の連鎖を描いているのも良かったです。
ただ、尾野真千子の役に過去の設定は不必要な気がして、被虐待経験の有無に関わらず「誰しもが虐待の加害者になりうる…」という描き方をした方が良かった様な気もします。
ラスト、「抱きしめる」という回答も、それぞれの顛末も、分からなくはないのですが、個人的にはちょっと甘ったるく感じたかなと。
まぁ、この辺は好みの差かもしれませんが、個人的にはもうちょっと苦味があった方が心に残ったかもしれません。