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きみはいい子のswaptvのレビュー・感想・評価

きみはいい子(2014年製作の映画)
4.5
子供を可愛がれば平和になる、っていうのは一つの真理だと思った。負のループが続いているのであればどこかで断ち切らないといけないが、自分一人ではそれに気づくことはできない。周りの人がいて初めて気付かされ、人の優しさがまた別の優しさを生む。愛している者同士が触れ合い充足感を得て、心に余裕が出来ることで人にも優しく出来る。どこかで気づきが発生することで一気に好転することは多い。
自分の幼少時と比べて世の中が生きづらくなったような印象がある。勝ち組負け組なんて言葉が象徴するように、人それぞれの価値観では幸せを感じられなくなっている。昔に比べて多様な価値観が認識されているにも関わらずだ。劇中でも男女隔たりなく「さん」で呼びましょうと、問題はそこではないはずなのに。そんな中でせめて自分の周りの人を愛し触れ合う。そうして愛が伝播していく。自分が生きることで精一杯になってしまう現代では、それは単純なようで難しい。気恥ずかしさもある。何より上辺だけの愛では為し得ない。
ハグの感想を生徒に聞いて回るシーンの子供達の表情やセリフがまるでノンフィクションのように生き生きとしていて、素晴らしい映画だなと思った。
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