向日葵

きみはいい子の向日葵のレビュー・感想・評価

きみはいい子(2014年製作の映画)
4.4
勉強よりもマナーよりも先に、
私たちが本当に学ぶべきことはなんだろうか?

同じ状況下に置かれても、
相手に優しく出来る人、強く傷付けてしまう人、分かれてしまうのはどうしてだろうか?

それはきっとその人がそう教わってきただけの問題。優しさは優しさを生み、暴力は暴力を生む。誰も悪くない。

大人も子供も関係ない。抱きしめて抱きしめられて、初めて優しさを生み出すことが出来る。「大丈夫だよ。大丈夫だから。」そういつか、相手を笑って抱きしめることができるようになれば、孤独な世界から相手を救い出せるかもしれない。シンプルな愛が人の心を温めることが出来る。

そんな当たり前なようで当たり前じゃない、人間として1番大切なことを教わることの出来る作品です。


私含め、今の社会自分と似たような家庭環境の方(機能不全家族)で育った方は多いと思います。そんな方は初めの方見るのが苦しいかもしれません。

隠した心の傷を癒さないでおくと、必ずといっていいほど連鎖が起きます。それを認めたくないかもしれない。けれどその心の傷はいつからでも癒すことが出来る。親でなくても人と人との関わりで必ず癒すことが出来ます。自分の心を解放した時、次は私が誰かを癒す。そんな癒し癒され、手を取り合える社会は、とても暖かく素晴らしいものだ。と最後は希望と共に人間の可能性を私は感じました。

リアルで自然な作品です。
「きみはいい子」という題名の意味が、
最後はより深く心にのしかかってきました。
あなたの前にいる君はいい子です。
みんなみんないい子です。
向日葵

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