爆裂BOX

クライモリ デッド・ホテルの爆裂BOXのレビュー・感想・評価

2.5
山奥のホテルを遺産相続したダニ―は恋人や友人と共にそのホテルを訪れ、羽目を外して楽しむが、仲間が一人、また一人と消えていく。そこは「奴ら」による恐ろしい人間狩りが行われていたのだ…というストーリー。
旧「クライモリ」シリーズの6作目にして現時点での最終作です。監督は3作目から5作目迄担当していたデクラン・オブライエンから「コード・レッド」や「RE-KILL」等のミリタリー色強いゾンビ映画撮っているワレリー・ミレフに変わっています。
ストーリーは身寄りがないと思っていた主人公に身内が見つかり、その遺産相続で贈られた建物で待ち構えていた殺人鬼に襲われるという内容で、「悪魔のいけにえ レザーフェイス一家の逆襲」と同じような内容ですが、ホテルのオーナーである狂人兄妹が、奇形三兄弟マウンテンマンを従えているという前作「クライモリ デッド・パーティー」で不評だった要素を受け継いでいます。前作の殺人鬼のオッサンよりはましとはいえ、今作の狂人兄妹もそんな魅力のあるキャラじゃないのが痛いですね。今回マウンテンマンは脇役に回ってこの兄妹がメインみたいになってるのもなぁ。しかもマウンテンマンに主人公の友達無暗に殺すな!と命じたせいで殺人シーンも少なめに。代わりにキチガイ兄妹の子作り奮闘記描かれますが、こっちはマウンテンマンの殺戮シーンや若者との攻防みたいんですがね。
襲われる若者達もドラッグやってハイになって乱痴気騒ぎしたり、金目の物盗んで回ろうとしたりとバカばかりなので共感できませんし、主人公も精神病患っていて、兄妹にそそのかされてドンドンダークサイドに落ちていくので感情移入できないし。ヒロインはまあまともな方だけど、終盤でKYな言動したりしてウザかったな。
奇形一族による純血による血族の子孫繁栄がテーマになっているからか、今まで以上にエロ描写多めで、しかも一つ一つが妙に長くてテンポが悪い。女優さんたちはスタイルいいけどお顔が微妙なので有難くないですし、エロ描写と若者達のバカ騒ぎや主人公の生い立ちメインで終盤まで一人二人殺されるぐらいなのでダレます。若者達がマウンテンマンに気づくのも終盤になってからだし。
ゴア描写も最初のサイクリングカップルが殺されるシーンの、有刺鉄線が目に食い込んだり、首チョンパぐらいで後は目立ったゴア描写がないのも残念過ぎ。終盤のア〇ルに消化ホース突っ込まれて腹爆発くらいか。エロよりグロに力入れてほしかったな。
終盤では一気にバタバタ殺されていきますが、上記の様にあんまり目立ったゴア描写ないから盛り上がり辛い。前作までと違ってヒロインが結構反撃してくれるのは良かったですが。主人公の行動も意味不明ですね。自分で彼女逃がしておいて兄妹の片割れ殺されると、「家族殺したな!」って激昂して銃突きつけるとか、お前が逃がしたせいだろ。
途中、行方不明者の張り紙にボカシかかってますが、何でも本物の行方不明者の張り紙使用したんだとか。そのせいでアメリカじゃDVD販売禁止みたいですが、何処に力入れてんだか。
何だかんだ6作続いたシリーズの最終作が非常に残念な結果になりましたが、公開されたリブート版は旧シリーズ並に続編作られるかな?