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パシフィック・リム アップライジングのdaiyuukiのレビュー・感想・評価

4.2
太平洋の海底の裂け目から襲来した怪獣に、人型巨大兵器「イェーガー」たちが立ち向かった激戦から10年が経過した、西暦2035年。世界は平穏を取り戻したが、怪獣の再来への不安を残すPPDC(環太平洋防衛軍)は新世代のイェーガーを開発し、若いパイロットたちを訓練していた。
10年前の激戦で戦死し、人類の英雄と称えられるスタッカー・ペントコスト司令官の息子ジェイク・ペントコスト(ジョン・ボイエガ)は優秀なパイロットでありながらある事情により軍を離れ、違法転売行為に手を染めていた。そんなある日、戦地から集めたパーツで小型のイェーガーを自作していた孤児の少女アマーラ・ナマーニ(ケイリー・スピーニー)と出会ったことから、ジェイクの運命は変わる。右余曲折を経て逮捕されたジェイクは、無罪放免と引き換えにPPDCによりパイロット訓練生の教官として指導を命じられ、同じく逮捕されたアマーラも訓練生となる。
突如現れた漆黒のイェーガーによる襲撃や、再び地の底から現れた怪獣による脅威に対し、若いパイロットたちは新世代イェーガーで立ち向かう。
前作の大ヒットにより続編制作が待たれたけど、ユニバーサルとレジェンダリーのスタジオと制作会社の対立でなかなか続編制作されなかったりしたが、中華資本によりやっと制作された「パシフィック・リム」待望の続編。
前作でイェーガーのパイロットだったネイサンとジェイクは訓練生を指導する立場になり、アマーラなどの訓練生に彼らの意思や遺産を伝えていく継承と成長のドラマ。中華資本によるドローン型イェーガーの暴走や怪獣の再来に立ち向かう新たな戦いが、軸になる続編。
話が動き出すまでの中盤までは正直退屈だが、ドローン型イェーガーの暴走の原因などの背後に怪獣の影が現れてくるあたりからストーリーが面白くなり、基地に戻ることを渋っていたジェイクや才能を生かしていくアマーラの成長が丁寧に描かれているし、昼間街の中でイェーガーと怪獣が戦うバトルは前作でも活躍したジプシー・アベンジャーの他にもエヴァンゲリオン弐号機のようなタイプのセイバー・アテナや大型イェーガーなどのタイプの違うイェーガーが揃い踏みしてプラズマソード二刀流やプラズマ砲を使うなどド派手でド迫力のバトルが楽しめる。
ただアマーラ以外の訓練生の描かれ方が浅かったり、クライマックスでのジプシー・アベンジャーの怪獣のラスボスを倒すやり方が前作と似たり寄ったりだったりが不満だが、ドローン型イェーガーの暴走の原因がエヴァンゲリオンと似ていたり、クライマックスでのイェーガーのプラズマソード二刀流がかっこよかったり、ロボットアニメの痛快さとかっこよさを突き詰めていて、ロボットアニメに夢中になった人には楽しめる続編。
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