※ネタバレ感想(やや否定的な)はコメント欄に書きます。
言わずと知れたSFロボット怪獣アクションの続編。公開延期や監督交代等で不安に思っていたが、不満がありつつも一応及第点な出来で安心。
SFアクション映画としては、完全に前作を凌駕する申し分の無い出来!前作と違い戦闘はほぼ全て見やすい昼間に行われ、複数体のイェーガーが織りなす幅広い殺陣のバリエーションからは創意工夫が見てとれる。予算が増えたんだから、前作が実現出来なかったことを全てやってやる!!という製作陣の意気込みを感じた。
ターンエーガンダムが大好きな俺としては、フラットとカプルとスモーを足して3で割ったような外見の可愛いイェーガー「スクラッパー」がお気に入り。彼を含めた全イェーガーがほぼ平等に活躍することも、噛ませ犬ばかりだった前作の反省かな。
デルトロ監督が降板したためか、カイジュー達の生々しさ・フェティッシュなまでの機械描写への拘りが少なめだったのは残念なところ。怪獣映画が好きな方にとっては、きっと本作に凄まじい不満を感じると思う。
それよりも、主要人物が増えたせいか人物描写が足りなすぎるのが引っかかる。短い時間でキャラの内面を描ききる為のSF設定「ドリフト」を効果的に活かせていないのは明確な失敗。ただ、決して「酷い」わけではなく「足りない」だけだったのが勿体ない...。あと10分だけでも人物描写に割ける尺があれば、新兵モノとしての楽しみも増えただろうに。
シーンの繋ぎが不自然な箇所が多過ぎたり、意味有りげで結局意味の無い点(ネタバレにて)が見られたのは監督・脚本家のキャリア不足ゆえか。
次回作があるなら個人的にはデルトロ監督に戻ってきてほしいけれど、MONSTER実写化等の他企画が溜まってるから無理か。