このレビューはネタバレを含みます
＜ザックリ評価＞
軽快なプロットと重量感溢れる戦闘シーンを併せ持つエンタメSF怪獣ロボムービー。
＜魅力＞
・スケール感
・重量感
・音楽
＜不満＞
・緊張感不足
・中華濃度
＜詳しい感想＞
前作の設定や歴史は踏襲しているが、基本的にはキャストもテイストも一新された作品。鮮明でありながらスケール感と重量感を表現し切った映像演出のクオリティは現状最高レベルだと思われるし、好みを無視すれば、薄暗さで誤魔化したり極力街中の戦闘を避けてスケール感を犠牲にした前作よりも一回り改善されている。
力学的根拠を意識した戦闘シーンの作り込み感もキッチリ踏襲されているので、トランスフォーマーとは違い「SF作品」とカテゴライズされるのに遜色が無い部分は高評価。
ただ、シナリオは前作に比べて軽い…エンタメ色が強くなったのでやむを得ない部分はあるが、緊張感の欠如は残念な改悪。
イェーガー同士の戦闘は若干退屈だし、それほど求められているシーンでも無いだろうけど、この展開を前半に持ってきたのは正解だろう。やはりメインはカイジュー戦であり、己の独創性を過信せずにイェーガーを噛ませ犬に落ち着かせたのは英断だと感じた。脇役ロボット達も今作では活躍しており、前作をリスペクトしつつも改善を試みた形跡も垣間見られる。総合的に見て、シリーズに若干統一性を欠いてしまった印象もあるが。
中華色が非常に強く、TOKYOの街で逃げ惑う角刈りのオッサンもどう見ても中国人だったが、良く考えたらあんな中国人は昨今普通に日本の家電屋に出没しているので別にトンデモな演出ではないだろう。
