かわいくてきれいなアンハサウェイ、紳士でキュートなデニーロ、軽やかな物語の運びと、ハートウォーミングなシークェンス、とても目触り耳触りの良い要素ばかりで素晴らしく心地よかったけど、中身はからっぽだと思ってしまった。
これは誰の、なんの物語なんだ?
主人公二人がなんにも影響しあってないのが悲しすぎる。「リタイアした老人」と「バリバリの女社長」のキャラ設定をズル無視したように、なんも生かさないまま、新しいお友達ができただけで終わっちゃった。立場の違うふたりが出会ったから、お互いの人生に別の見方と深みを見出してしかるべきじゃないのかなあ。こういうステレオタイプなプロットが間違ってるのか?デニーロサイドにはまったくドラマがないし、アンサイドの結末は、なにそれ!デニーロ関係ないやん!
でも、なにも考えずにポップコーンを口に運びながら、眼福、眼福って観るには、心地良い映画でした。