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マイ・インターンのamuのレビュー・感想・評価

マイ・インターン(2015年製作の映画)
5.0
2019.12.21
とにかく優しい人に触れたくて再鑑賞。
ベンの釈迦っぷりを再見すべく鑑賞に至ったわけなのですが、やはり人生のお手本のようなベンに、今回私は目頭を熱くしてその一挙手一投足を眺めた。ベンに対してここまでそう思えるのは、ファンタジーに優しい人なわけじゃなく、ちゃんと人間であるところなのだと思う。人間だから、ただ生きているだけなのに外敵に遭遇することがある。嫌なことや辛いこと腹の立つこと見たくないものを見てしまう場面、聞きたくないことを聞かされること、意地悪をされること、そんな社会でベンも生きている。その場面場面で感じたことにどう対応するかの頭脳と懐の深さが必要で、ベンは厳しく優しく誰にでも素直に接していて、何より自分自身を大切に出来ている。嫌われたくないからと人にいい顔をしたりなどしていない。相手を敬い、自分のことも卑下などしない。それが人として当たり前のようでいて誰も当たり前に出来ない。だからベンは釈迦感がある。私はまだまだ修行が足りない。この作品は人生のバイブルだ!と、強く思った。

凄くあたたかくて、楽しくて、優しくて、明日からまた仕事がんばろう!と思える感覚は初見と少しも変わらず劣らず、今回はさらにその上を行く気持ちになれたことが有難いと思った。一応言っておくと、全く宗教とか興味は無くて!笑 そういうんじゃなくて、もう、なんだ、人に優しくありたい! 改めて勉強になりました。ほんとにいい作品だなーーーー

子どもの頃からおっとりしていると大人たちから言われていた。おっとりしているってイコール鈍臭いことだと思っていた私はそれがコンプレックスだった。歩くのも食べるのも喋るのも遅い。何故か短距離は速かったが、雰囲気のせいで運動も鈍そうと言われてきた。とある飲み会で学生時代陸上とテニスをやっていたことを話すと冗談だろと場は大爆笑になった。一人っ子のせいなのか、慌てる必要が無かったのかわからないけど、私はこれでも一生懸命急いでいたり、早く喋ろうと努力してみたり。けれど、これが私という生き物で、それは変えることは出来なかったし、それをいいと言ってくれる人もいる。私は自己肯定感の低さが悩みでもあったが、それはよくないし、自分を大切に、そして人に優しくできる人になりたいと思った。



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例えば職場などで嫌な奴がいても、常に心を平穏に保ち、優しくあれる人になりたいがゆえに、私の目指すところはもはや釈迦だな!と思っていたのですが、いました。釈迦が!!!

もうこれがまさに私の目指す将来像を形にした人、ロバート・デ・ニーロ扮するベンでした。スマートフォンにSNS、PC操作は当たり前のお洒落オフィスに、孤高のスーツ姿でガラケーを取り出すおじいちゃんが、古臭いのではなくクラシカル!と思わせるこの内から醸す人間性と清潔感。誰にでも出せる醸しでは無い。

また彼の存在が、ギスギスしていた周囲を優しい世界に変えていくこの圧倒的釈迦感!!!

ベンのような人に関わりたい。温かい言葉で励まされたい。気づけばベン崇拝者になってしまった私でした(笑)

おまけ
アン・ハサウェイの旦那さんと、ベンの同期のゲームヲタがめっちゃ似てるから、「え。」って何度かなってしまった。(すみません。

あとオーシャンズのくだり、最高!
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