YasujiOshiba

マイ・インターンのYasujiOshibaのレビュー・感想・評価

マイ・インターン(2015年製作の映画)
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帰宅してBSつけたらちょうど始まった。そのまま最後まで。アン・ハサウェイは無条件で好きだから、いつまでも見ていられる。でも、自分から好んでコメディは見ないから、こういう偶然は歓迎。というか、映画を見るって、たいていこういう偶然だった気がするんだよね。

ともかくもアン姉様は、めちゃかっこよくて強いけど、どこか天然ボケでかよわいところのある女性の依り代。彼女こういう役多いよね。話題になったのは、そんなハサウェイの相手役がデ・ニーロだってところ。このところ、ずっと好々爺の役が多いけど、ときどき『タクシードライバー』のトラヴィスみたいな笑いを浮かべるものだから、おおって思っちまう。

それにしても、ジャック・ニコルスンやハリソン・フォード、もちろんデニーロにしても、いつのまにかスーパークールなシニア男の典型になっちまったね。昔は跳ねっ返りの危なっかしい若造だったのに、なんだか悲しいなと思ったら、デ・ニーロがテレビで歌うジーン・ケリーに涙するところに、おもわずもらい泣き。デ・ニーロにとっては、歌って踊れるスーパークールな大人がジーン・ケリーだったというわけ。

いやはや。歳をとると、いろいろなものが巡り巡っているのがよくわかる。だからこそ、ある種の知恵を身につけられるんだろうけれど、もちろんそいつはもろ刃の剣。へたすると老害になってまうし、そもそも若い勢いにはとてもかなわない。どちらもあるから、うまくゆくってことなのだろうな。

ようするに『日の名残り』流の執事モノを、現代のニューヨークに置き換えて、おもいっきりケチャップとマスタードで味付けしたような、そんな映画なんだよね。そう思って食べたら、いやなかなかどうして、というお味でした。

2020/08/23
お相伴で再再見。
レネ・ルッソのマッサージ師とか、70歳のダンディぶりとか、見始めると、3回目ぐらいなんだけど、最後まで見ちゃったわ。いい映画だってことだな。
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