ゆず

マイ・インターンのゆずのレビュー・感想・評価

マイ・インターン(2015年製作の映画)
3.7
見ていて心地よい紳士映画。太極拳のようにゆったりと心穏やかに始まって終わる。
一つ二つトラブルや不幸な出来事はあるけれど、それだって人生の通過点だよ、と言わんばかりに乗り越えていく。
人生を一度老後までクリアした人間だからこその余裕が、若い世代の支えになる。

しかし、本作が「オジサンが若く美しい女性を助ける」という男性の願望を叶える構図であることは間違いない。
自ら立ち上げたショッピングサイトを数年で大成長させた女性社長ですら「未熟でか弱い部分のある女性」として描いている。か弱さの部分が多く感じられ、この人すごいなーと思える部分は少ない。淑女には紳士の助けが必要とする古い価値観をナチュラルに示しているという見方もできる。

まあ、そんな見方をするのは野暮というもの。
女性たちが「こんな素敵なオジサンが部下に(あるいは執事に)いたらいいなー」と思えたならそれが真実だし、実際男の私ですらこんな素敵なオジサンになれたらいいなーと…いや、ムリだ…!
ゆず

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