このレビューはネタバレを含みます
優しく無垢な男の子のどうしようもない愛と母の悲しくもどうしようもない運命の話。
この真のテーマは大好きなタイプ。
特に前者は好物。
この真相がわかった時に、いい話!と不覚にも思ってしまった。
けど、描きようがもっとあった気がする。
全体をミステリー調に淡々とまとめてしまったので、
そのテーマから浮き彫りになる感動がなかなか伝わらない…。
もっと兄の父性とか彼女への思いも描かないと28年も冤罪で牢屋入るとか無理。
ちなみに、母のテーマは保険金より、息子への不信感からの自殺の方が物語的には筋が通っている気がする。
そうすれば、何もしていない息子が噂だけで母も苦しめ、死なせてしまうというどうしようもなさが出てとても落ち込ませられるから。
そうすると、もう悪の元凶は兄の元カノとクロエモレッツだから、
この兄は悪女に好かれすぎね。
ただただ口下手で無垢な少年が社会から被害者となる落ち込ませる物語。
とりま、主人公はただの狂言回しなだけだったから、
あんま必要ないね?