水のまち

ニューヨークの巴里夫の水のまちのレビュー・感想・評価

ニューヨークの巴里夫(2013年製作の映画)
3.9
日本語で”人生”と言うと、なにか重たく聞こえてしまう。だからこの映画には”La vie”の方が相応しい。しかしながら、”La vie”が重たくないものなのかは、本当のところよく分からない。ただ、その語感だけのことである。
A地点からB地点までの直線を、歪ませるもの。それは純粋で単純な愛だけではなかった。例えるなら、全てのピースをはめればジグソーパズルが完成するわけではない。足りないピースもあれば、どこにもはまらないピースもあるということだ。つまりは、命の数だけ千差満別の歪があって、それだから皆の”La vie”を愛おしく感じるのではなかろうか。
我が家の玄関のチャイムを鳴らすのはヘーゲルであり、勢いもだいぶ衰えたようで、一作目・二作目は飛ばしてしまった。ただいくつになっても、走れないと不運は避けられないようだ。
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