いずむ

グラスホッパーのいずむのレビュー・感想・評価

グラスホッパー(2015年製作の映画)
5.0
画面の中に収まっている人物同士は互いのことをまったく理解していない。もしくは拒絶してばかりだ。〈なんでそんなこと聞くの?〉〈お前は今なにを考えている?〉たくさんの「種類」をした登場人物が常に画面上にいて、そのすれ違いの交差が所せましと行われていく。鈴木に銃を突きつける比与子と会長は行為は同じでも心理がぜんぜん違うのだ。殺しの同業者、家族にいたってもすれ違いが生まれていた。当たり前だけどみんな違う生き物なのだ。それらを顔を近付けたりの絶妙な距離感で映し、岩西×蝉や鈴木×妻の繋がりを際立たせているのが素晴らしい。〈死ぬのはそのついでだ!〉は今年いちばんカッコいいセリフ。せいいっぱい生き抜いた者たちの物語。最高。