すず

グッバイ・アンド・ハロー 父からの贈りもののすずのレビュー・感想・評価

3.5
幼少の頃に2度しか会ったことがない父親ティムバックリィの追悼コンサートに招かれた息子ジェフバックリィ。微かに残る記憶すらも苦い。あるのは父親へのわだかまりや遺恨だけ。あまり触れてこなかった父親の音楽、その残影と向き合い葛藤するジェフの姿が静かに描かれる。感傷的で繊細で美しいティムバックリーの歌声、彼の音楽がずっと聴こえている。

主演のペン・バッジリーは、ジェフバックリィのあの聖なる美声をここまで再現しているのは凄いと思った。この人はミュージシャン出身の俳優かな?歌声が凄く綺麗。マークボランの歌マネとかもかなり似てた。癖の強い高音系が得意とみた。

コンサートの場面は本当に素晴らしくて感動の涙が滲む。ジェフバックリィ大好きだし、そんなには知らなかったティムバックリィのひととなりとかも興味深くて、結構入り込んで観れたけど、興味がない人には演奏シーン以外は少々退屈な内容かも。

それにしても、ここまで父子関係が希薄だったんだな。多感で稀有なミュージシャンが、どうしてだろう。とにかく死ぬのが早すぎたとは思う。ティムも、、ジェフも。。
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