さうすぽー

レヴェナント:蘇えりし者のさうすぽーのレビュー・感想・評価

レヴェナント:蘇えりし者(2015年製作の映画)
4.5
自己満足点 89点

過酷でシリアスなサバイバル映画なのに、観たらもう一度観たくなるの不思議。

レオナルド・ディカプリオが初めてアカデミー賞を獲得した作品でしたね。
この作品での受賞は大いに納得であります。最愛の息子を仲間の一人に殺され、復讐するために過酷な極寒地帯の自然を乗り越えていく様が鬼気迫るものを感じて度胆を抜かれました!

アカデミー賞は獲れませんでしたが、トム・ハーディの演技も見事だったと思います。
キャラクター的にも行動理由が解るように描写されていて人間味がありました。


また、映像はとにかく凄いです!
もう圧巻です!
ライトを一切使わずに自然光のみで撮影された映像は暗くもありますが、非常に美しかったです。
撮影監督のエマニュエル・ルベツキは同じ監督の前作「バードマン」でもロングショットを綺麗に撮っていましたが、今作も監督の要望に沿った撮影手法とルベツキお得意な綺麗な自然風景が観れました。

坂本龍一の音楽も良かったです。
正直言うと、坂本龍一は数々の名作の音楽を手掛けていながらも「戦場のメリークリスマス」以外の音楽に感動することはそんなにありません。しかし、今作は音楽が入る所が元々少ないのと過酷で壮大な自然の情景に非常に合っていて感動しました。


若干上映時間の長さは感じる所が気になりましたが(157分)、それでも劇中では観入ってしまいます。

こういったシリアスで過酷な作品は素晴らしい作品でも「もう一度観よう」とはあまり思わないのですが、ディカプリオの演技や映像美に酔いしれてしまうからか、不思議と何度も観たくなってしまいます。

傑作です!

(余談)
暗くてシリアスであり、おまけに台詞も少ない芸術的作品が日本で興収10億円の大台を行ったことは凄いと思うのですが、これもまた日本のディカプリオ人気とアカデミー賞効果の強さが窺えます。