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レヴェナント:蘇えりし者のyksijokiのレビュー・感想・評価

レヴェナント:蘇えりし者(2015年製作の映画)
3.6
息がある限り生きることにしがみつけ。このメッセージ性がドスンと伝わってきた。

まず主観でのアクションシーンの迫力が凄まじかった。呼吸が荒くなったときの息遣いや熊が襲い掛かってくる瞬間のリアリティーある動き、思わず息を呑むシーンが非常に多く緊張感があって良かった。

レンズが息で曇る演出や火を起こすシーンも主観ならではで新鮮さがあった。途中に織り込まれる圧倒的に寒そうな絵面たちも寒さで透き通っているようだった。ちょっと風景シーンが多すぎた感じはあったけど…。

お話としては愛する者を失った男の復讐が主軸になっており非常に心揺さぶられる。そこ以外が逆に言うと薄く、この尺でそこだけとなると正直テンポが悪くなってしまう感も否めなかった。

サヴァイヴするための戦闘がほとんどなので血腥い戦いがすごく多い。美しい自然と真っ白な雪の上でドロドロとした決闘が繰り広げられていく様は見ていて辛いものがあった。クマとのディカプリオとの戦闘シーンが凄く印象に残っているんだけれど人と人との戦いにも同じサヴァイヴを感じさせるシーンが多くてそこは意識して作っている感じがした。

音楽もスケール感が素晴らしい。終盤にかけて譜面も盛り上がっていくし大事なところでのリズム感や音数の増やし方が絶妙だったように思う。

クマ爪とか水筒とかそういったアイテムの使い方は少し雑だったように思えてしまった。生死を彷徨った際にディカプリオが見る幻覚に関してももう少し背景の説明があっても良かったのでは?とも感じた。あれは死を意味するんだと思うけど。。

鼻水が凍っても格好いい男ランキングは上位だろうなーディカプリオ。
あ、あとスターウォーズ的な暖の取り方もナイスだった!
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