【震えるディカプリオくん】
馬の死骸の中で暖をとる。このシーンはゴルゴ13でアザラシのはらわたに手を突っ込んで、「あったけぇ~」とかいうのがあったので解体時に予想できた。
まあゴルゴ13レベルの強烈な描写を超A級作品でやってしまうってのは中々に冒険ですよ。レオ様の差し迫った狂気的な演技が加わればもはやカルト映画。『ノーカントリー』の時もそうだったけど、こういうサイコ映画がアカデミー賞というのはね。いい時代が来たと言うべきか、これからもっとヤバくなると危惧すべきか…
序盤の熊に襲われるシーンもね。かなり印象的。超デカいグリズリーにグチャグチャにされるレオ様。そしてとんでもない形相で大発狂。このオーラ。やられてる時でさえビンビンに感じるオーラ。主演男優賞も納得ですよ。
ラストの『永遠のこどもたち』の父親バリの意味深な表情。『ハウスオブカード』のケイヴィン・スペイシー的な第四の壁越え。一方的に見る側だったのに、突如目が合い''見られる側''に。このドキッと感よ。偉そうに舞台を睨みつけていたら、いきなり舞台俳優と目が合い背筋を伸ばしたくなる感じ。好きですね。
「人はみな野蛮なり」