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レヴェナント:蘇えりし者のBeSiのレビュー・感想・評価

レヴェナント:蘇えりし者(2015年製作の映画)
5.0
今作をNETFLIXで鑑賞出来るなんて。レビューが書けて本当に嬉しい限りです。舞台は、1800年初頭のアメリカ北西部の極寒地帯。仲間の裏切りによって愛する我が子を殺された毛皮ハンター、ヒュー・グラスの半生を事実に基づいて描く。この映画でやはり印象的なのは、緊迫感だ。レオナルド・ディカプリオ演じるグラスの息遣いや火薬銃の銃声、馬の足音、川の流れる音。ひとつひとつの"音"が目を見張るような緊張感を生み出していて、それが最高に良い。グラスの発する口数は後半に進むにつれて格段に少なくなり、死に物狂いで"生きる"事を考えて行動する姿が多く見られる。そのレオの演技といったら、それは本当に復讐心に満ちているようで鳥肌が立った。また、思わず見入る長回しの映像は芸術性に富んでいる。終始美しかった。それにしてもやっとの事でアカデミー賞主演男優賞を獲得出来たレオに拍手を送りたい。「ウルフ・オブ・ウォール・ストリート」などでもあまりに天才的な演技をされていたのに何故だったのだろうか。
改めておめでとうございます。
今作は、人を最も動かす感情は"怒り"という事が身に染みて分かる、復讐心と生命力に溢れた近代西部劇の革新的な傑作。
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