味噌のカツオ

彼方からの手紙の味噌のカツオのレビュー・感想・評価

彼方からの手紙(2008年製作の映画)
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サンクスシアターにて鑑賞。
2008年の制作。“東京藝術大学 大学院映像研究科映画専攻 修了作品”とのこと。

数あるサンクスシアターの作品の中から今作をチョイスした理由のひとつに 朝倉あきが出てるってのがあるんだけど。撮影時はまだ高校生だったようで。
今もおキレイですが、ここではとても初々しい印象。

しかしまぁ映画としては、主人公に感情移入ができなくって。
この吉永という男の言うこともやることも…イヤじゃなくて“?”な感じで。結果 あまり関わりたくないなと。
んでこれがキャラクターのせいなのか、演技力のせいなのか、その辺りも測りかねるというのがなんとも。

そんな吉永と朝倉あき演じる由紀が、とある部屋を目指す小さな旅に出ます。
やがて辿り着いた部屋の中で、吉永は一本のビデオを見ることになるのですが。

この辺りの演出は映画というよりも舞台のそれのようで。
まず部屋の内装デザインの斬新さが目を惹くし、ビデオに映し出される映像から「あぁそういうことなの…」という確信めいたものを感じるし。

それまでの吉永由来の不信感が すっと晴れていくように感じられたのですが…ですが…

そこで一気に着地すればいいものを、ここからまだズルズルと転がしていくので。結果締まらないという印象で。
なんかキレの良さとか、抜けの良さって大切と思っちゃいました。

それ以外でも伏線と回収みたいなものだったり、周囲との関係性の妙とか、そうしたのも乏しいし。
いろいろもったいない感じはありつつ。

でもそんな中でも あの部屋のシーンは印象に残ったし。
JK時代の朝倉あきを残しているという点もね。
意義のある作品じゃないでしょうか。
味噌のカツオ

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