すごく丁寧にまっすぐ作られているので、「よしわかった!」とばかり、もう遠慮なくわんわんと泣きました。ストレス発散のようにわんわんと。だって、この年のみんなが一生懸命なだけで、もうこみあげるもの。だって、気がついたら、いま「15年後のひと」の年やもの。
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正直、まあみんな歌はそこまで上手くはないから、それは練習段階でわかるから、音楽映画に期待するクライマックスの爆発は望めないかなあって思ってて。ほんでそれは、けっこう予想通りやったりした。
というか、最後の合唱のシーンは、構成的にも好みやなかったなあ。回想とかいらんかったなあ。ついさっき観たシーンそんな使わんでええよ、覚えてるよ、覚えてるし、ほっといても頭に浮かぶよ。それやったら、ほかの部員の子たちの点描見せてほしかったな。なづなちゃんやさとるくんみたいなドラマチックなドラマやなくていい、ありふれた等身大の悩みを垣間見せてくれたら、それで十分やったんやけどなあ。観たかったなあ、ほかのみんなの顔。それ見れたら、もっともっとぐっときてたのになあ。せめてチャプター画面に並んでるみんなくらいは、見せてほしかった。ほんなら、チャプター画面戻ってから、もうひとジーンできたのにー。
そいや、ぼくはもともとこの曲がそない好きやないので、それも影響しよるんかもしれん。
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悟くんのエピソードは、ずば抜けてぐっときたなあ。悟くん、名前の通りの子やなあ、どんなふうに大人になってくんやろか。どんな30歳になるんやろか。
悟くん役の子、むっさええな。この子も、どんな大人になるんやろ。
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「くちびるに歌を」って、ええ言葉だな。歌、なんでもええねんな、「手紙」でも、「ドー、ドー」でも。
散歩してるとき、支度してるとき、シャワー浴びとるとき、口をついて出てくる歌を、大切にしたい。くちびるに歌を持とう。