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くちびるに歌をのemiのネタバレレビュー・内容・結末

くちびるに歌を(2015年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

軽い気持ちで見始めたら思った以上に心を抉られて困った。涙腺緩いマンにはぐっときてしまう。15歳という多感で無力な時期のどうすることも出来ない閉塞感がリアルで、大人に裏切られたり振り回された過去がある人には刺さる内容だと思う。特に自閉症の兄がいる桑原くんが書いた15年後の自分へ宛てた手紙がなんとも切なかった。恐らく15年後の彼がこの合唱経験を活かしてプロになりましたとか、そういうことはまぁないのだろうけど…それでもこの経験が彼に生きる喜びと、忘れることが出来ないかけがえのない時間を与えてくれたはず。登場人物が多いから描写が浅い部分もあるのだけど、劇中の課題曲でもある『手紙~拝啓 十五の君へ~』歌唱シーンの説得力は相当なもの。CMで主題歌を聴いたことがあったけど、映画を観てから聴くのとそうでないのとでは印象も違うなぁ…。乙一先生の別名義、中田永一先生の小説も読みたくなった。映画とは設定も諸々異なりそうだし。別名義作品群の中で唯一読むのを避けていた作品だったけどそろそろ解禁しよう。