順慶

くちびるに歌をの順慶のレビュー・感想・評価

くちびるに歌を(2015年製作の映画)
4.0
純粋に感動して落涙。ひとりで見ててよかった。
出産をひかえて休職中の先生の代わりに臨時で赴任してきた先生と一緒に合唱コンクールを目指すという普通のストーリー。それに生徒と先生のドラマを加えることで、いい感動作に仕上がった好事例だと思う。

合唱コンクールの課題曲「手紙」。15年後の自分宛の手紙を書いて、自分が存在する意味を考える。そしてそこにいてもいいんだという認めてくれる誰かがいる。
渡辺大知演じる自閉症の兄がいることで、自分がいる。そして自分にとって兄も大切な存在。
15歳の今は気づかないけれど、大人になって15歳のころを振り返り、いま何をすべきなのかを考える。
生徒たちの努力と不安がコンテスト当日まで入り乱れる。過去の自分を振り返りながら歌う「手紙」は感動するしかないだろ。

音楽室に掲げられている言葉「勇気を失うな。」に心が動かされた。その瞬間に必要なのは、逃げない勇気なんだと。

あんまりパッとしない女生徒の中に、葵わかながいた。
順慶

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