調査報道が衰退しているという危機感は報道の本場だと思っていたアメリカでも同じなんだなと思います。最大の問題点は、お堅い報道は視聴率が取れずお金にならないこと。そして、権力を批判するような報道はスポンサーから嫌われること。そういう意味ではブログの方が報道に有利なのかもしれないですが、この映画でも現実世界でも、ブログがやってるのは「報道に対する批判」だけで、お金も時間も人手もかかる調査報道を創り出してるわけではない。そもそも報道が必要かという問題もあるかもしれないですが、こういう情報があふれてる時代だからこそ、課題を整理し、問題点を提示する役割は必要だと私は思うのですけれど。どちらが勝った、負けたという話ではありません。報道のあるべき姿を考えるための問題提起をしている物語でした。
