自分が信じたいことだけを真実として信じ込むのは保守もリベラルも共通。
2004年の60ミニッツ誤報スキャンダルを10年後に映画化したのは社会に蔓延するフェイク・ニュースへの警鐘なんかもしれんけど、ジャーナリストとして致命的なミスをした主人公に弁解の余地無いやろ。疑惑を徹底的に追及する調査報道の姿勢は尊敬に値するとはいえ、事実の積み重ねに失敗したらダメで、いくら民主主義の理念とか政治的腐敗について語っても説得力がない。「それでも権力に立ち向かったスタッフ達は勇敢で評価されるべき」と前向きに捉えるエンディングにはリベラルの欺瞞が垣間見えて納得できんな。ブランシェット、レッドフォードの演技は素晴らしい。
