このレビューはネタバレを含みます
パージに社会的“悪”を重ねた前作から、パージそのものが生み出す社会的“悪”に視点を移した続編。
ストーリーは群像劇の串団子方式でツボを抑えた内容に。男が惚れる男フランク・グリロを主演にアクション性もアップしつつ(人間狩りシーンの無双かっこよすぎ)、「許し」と「償い」こそが暴力的解決よりも大事だという建設的なオチは、陳腐ながらもしっかりとしたカタルシスがあります。
しかし特権的・強権的な白人ハイソvs暴力革命黒人貧困層という構図には、かえって膠着したものを感じなくも……。
とくにカルメロ率いる反パージ軍団は、結局パージという枠組み内でしか活きないという自家撞着・自己矛盾を抱えた歪さがあります。
(前作キャラ再登場は嬉しかったですけど)