べーやん

WISH I WAS HERE/僕らのいる場所のべーやんのレビュー・感想・評価

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絶妙にピッタリな配役。
主人公が夢追い人でダメダメな夫でも、キレるわけでも怒るわけでもなく、「デートしましょ」って言える妻サラ。サラの懐の深さのお陰で、この厳しい現実が緩和されている気がします。ケイト・ハドソンのクルクルブロンドヘアも、あの独特の目配せも笑顔も健在。病室でサラが義父に語りかけるシーンは泣きそうになるし、亡き義母と同じく、太陽のように皆を見守っているような気がしました。
遅めの自分探し。主人公だけではなくて、弟も、頑固な父親も、周囲の人たちの自分探しでもある。人生の大事なことがギュっと詰まってます。不器用ながらも一生懸命がんばる家族。根底の宗教色だったり、感動的な音楽で泣かせに来るわけでもないし、起伏もそれほどないけれど、静かにじんわり感動できるお話でした。