キッチー

Emma エマのキッチーのレビュー・感想・評価

Emma エマ(1996年製作の映画)
3.8
ジェイン・オースティン原作のロマンチックコメディ。ほとんどが室内の会話劇であり、演劇の舞台を感じさせる作品でした。

親友ハリエット(トニ・コレット)の恋愛を取り持とうと何人もの男性を引き合わせるエマ(グウィネス・パウトロー)が失敗を重ねながらも成長し、運命の人と出会う話。

グウィネス・パルトローが生き生きしていて可愛い。こういう古典のお嬢様役はよく似合いますね。超勘違い女ですが、喜怒哀楽もあり、それぞれの感情表現が良かったです。特に失敗して泣いてしまうところは、秀逸でした。
ユアン・マクレガーの軽薄な感じのフランク・チャーチル、ソフィ・トンプソンのお喋りなミスベイツも良かったです。

オースティン作品では定番の、舞踏会のダンスもあり楽しかったです。
今回は、原作を読んでから鑑賞したのですが、省略されたり、変更されている部分が判り、面白かった~。文学作品はなるべく原作も読んでみようと思いました。



この映画の主人公エマは「高慢(映画では、プライド)と偏見」のエリザベスとは対象的な女性。完璧なエリザベスに対して欠点も沢山ある人物ですが、それだけに滑稽で成長する余地も残していて、より人間的です。オースティンが円熟した時期に書いた喜劇で他の登場人物も個性的ですね。ちなみに「高慢と~」の方は若い時に書いて加筆・修正をしていった作品らしいです。
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