ちろる

悪魔は誰だのちろるのレビュー・感想・評価

悪魔は誰だ(2012年製作の映画)
3.9
時効を迎えた幼女誘拐事件の悪夢が、新たな事件の発生により15年ぶりに掘り返される。

時効直前、被害者の家族と、犯人は一体何を思うのか・・・

展開が次々と変わり目が離せないハラハラドキドキサスペンス。

観せ方が巧い。
途中までの事情は予想することはそんな困難でもないのだが、それでもさらにラストに向けてひねりの効いた展開が待っている。
決してスカッとするようなサスペンスではない。
終わりなき怒りと苦しみと悲しみが連鎖してやるせない気持ちにさせられる。

それでも何故か観てよかった。
そう思わせてくれるのは『喪失感』というテーマのしっかりとした軸のしっかりとした完成度の脚本のおかげ。

この世に悪魔はいないけれど、人間は少しの歪みで悪魔にも天使にも容易になれるのだろう。


なんで韓国のサスペンスはこんなにも見応えがあるのだろう?
そう思わせる作品にまた出会ってしまいました。
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