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世界一美しいボルドーの秘密のcrnのレビュー・感想・評価

3.5
原題のRed Obsession通りの内容。醸造家や愛好家は宗教に例えて、投資家や中国人富裕層は富の象徴として、ボルドーワインに憑りつかれていた。登場人物が豊富で、それぞれのコメントが全然違っておもしろい。

伝統国フランスがなめてかかった中国人たちに、畑を買い占められ、中国産ワインにコンペティションで負けてしまう時代。40年ほど前のフランス対アメリカのよう。

作品全体が思いのほか中国批判に偏っておらず、むしろ批判できないほどボルドーと中国が近づいているのかという印象。ラストの通り、それでもボルドーワインは特別であり続けるために試行錯誤し、したたかに新興国とも手を取り生き抜いていくのだろう。
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