青二歳

二世部隊の青二歳のレビュー・感想・評価

二世部隊(1951年製作の映画)
4.2
伝説の日系二世米軍442部隊を描いた映画。
日系部隊創設の経緯は実のところパフォーマンスに過ぎなかった訳で、結局収容所は継続したアメリカの欺瞞の象徴とも言える。しかしながら、移民国家アメリカにとっては嬉しい誤算となる。それは欺瞞を隠すほどの功績を残し、アメリカの教科書に記載される「模範的マイノリティ」としてベストケースとなったから。

ラストのテキサス隊救出…テキサス隊より日系部隊の死傷者が多いという…功績というかなんというかもう…
日系二世を"日本人"ということはおそらくすべきではなく(彼らは"日系アメリカ人"として忠誠を誓っている訳です)、しかしそれでも胸が熱くなります。
土地に根付くということへの日本人の誠意を知る。

日本では知名度が低いかもですが、日米ともに多く映像化されており、その第一作目。1951年制作というのは嬉しいもんだ。こういうとこアメリカ嫌いになれないんだよなぁ。まぁ冷戦期だから例によってCIAが投資したのかもだけど。
戦後も偏見にあいつづけ、広く模範と評価されるのは公民権運動の60年代まで待たなければならなかったのだから、51年に既にこの映画があったことはコミュニティにとって大きなことだったのではないかと!

日系部隊それぞれはあまり個人にフィーチャーされない。主にアメリカ人数名の黄色人種への意識の変化を辿る流れ。この辺り、アメリカ人にも感情移入しやすいよう上手におさえてますな。、
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