ナンセンスロケット

沈黙ーサイレンスーのナンセンスロケットのレビュー・感想・評価

沈黙ーサイレンスー(2015年製作の映画)
3.0
【日本にもある大量虐殺。沈黙を守る神に仕える意義とは】

こちらも「マーティンスコセッシ」ファンとしてようやく観ました。原作、遠藤周作、日本の切支丹(キリシタン)弾圧を描く社会派ドラマ。

特に弾圧が厳しかった長崎を舞台に宣教師がキリスト教を民衆に説いていく。が、ご存じ魔女狩りの如く、追い詰められる隠れキリシタン達。

もう、投獄、水攻め、火攻め、とやりたい放題なんすね。。

こうゆう、日本人の怖さを海外で描くという意味では「ハクソー・リッジ」っぽい。海外が撮る日本人って怖いのよねー、独特の信仰があり、ファシストな社会。
ちゃんと自国で映画やればいいのに、なんか敗戦した国はどうも外国を敵にした映画をとりたがる。(まぁ「パールハーバー」もそうだしそんなもんか。。)

鎖国している日本に無理矢理、海外の信仰を広めようとす流のも確かに統治している側としては怖いよね、結局信者は血を流し自分の信念が正しいのか分からなくなる。

ポイントはこのタイトルにある「沈黙」、祈っても戦っても、結局神は沈黙を守る、何も助けてはくれないし、改善もしない。
ならば、信仰とは何か。日本にある仏教と何が違うのか。布教はただ自己満足として貫けるかどうかなのか、求めれば求めるほど状況は悪くなる。

出演はアンドリューガーフィールド、リーアムニューソン、そしてアダムドライバーが出てます。
日本人からも浅野忠信や窪塚洋介となかなか豪華。

当時の日本人、そんなに英語喋れないだろ😅、というツッコミはさておき、皆さんいい演技してます。

ただ、マーティンスコセッシが何故これを撮りたかったのかは最後まで分からなかった。
撮るならクリントイーストウッドっぽい。