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沈黙ーサイレンスーのterusukのレビュー・感想・評価

沈黙ーサイレンスー(2015年製作の映画)
4.4
巨匠スコセッシが遠藤周作原作の映画化する権利を昔から所有していたことに驚き。

日本の潜伏キリシタン関連資産が今年世界遺産に登録された。
この作品はその、隠れキリシタンの生き様、死に様を克明に描く。
「転ぶ」と呼ばれる棄教する過程や、様々な拷問の様子、特にキチジローというキャラの一挙手一投足は心理劇として秀逸。

原作の穴吊をビジュアル化するとイマイチ凄惨さに欠ける。
これが契機になって転ぶので、もっと凄惨な撮り方でもよかったが、なにぶんリアリティ重視の作品なのでやむなし。

扱い難いテーマである、神の沈黙。
役者陣、監督の仕事は白眉。
年取ってからまた見ようかなと思わせる。
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