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沈黙ーサイレンスーのsnatchのレビュー・感想・評価

沈黙ーサイレンスー(2015年製作の映画)
4.4
沈黙というタイトル、音楽もほぼありませんが、とても力強かった🎬 神父の不屈の信仰心と身を裂かれる信仰の揺らぎ 隠れキリシタンの農民たちの貧しさ悲しみ、容赦ない役人 全部に圧倒された。
教科書での数行の知識しかなかったので、彼らの過酷過ぎる運命に驚いた。結局、鎖国二百年間が続くから布教は広がらなかったけれど、奉行 井上の神父たちの膝を折らせていく残酷ぶりと、日本という国はな…と鋭く巧みに諭し神父を腑抜けにしていく使い分けが凄まじい。
神父の目の前に次々と叩きつけられる究極の選択や、地獄の悲しみ苦しみは、私も一緒になって、神はいないのかと嘆くほど。でも、無ではない、苦しみの沈黙だったのか…
すがり見守って下さると信じる農民たちのキリスト、転ばされ欲しなかった運命に従わなければならなかった神父、キチジローが信じていたもの、拷問され命絶たれても、心の中は誰にも奪われない…最後のシーンは一瞬心が温かくなった。キリスト教徒ではないので、映画を観たままの感想です。遠藤周作さんの原作を読んでみようと思いました。
少年時代、教会に通っていたというマーティン スコセッシは46歳の時にキリストの「最後の誘惑」を作り、30年後に、この作品を作った!その探究心と映画製作意欲に頭が下がる‼︎
あと、一番弱くて、これが神が見下ろす人間の姿なのかなと思えるキチジローが、途中、ドビーに見えてしまった🙇‍♀️でも、とても印象に残りました、窪塚君‼︎
大事な井上役でイッセー尾形自身が出過ぎで、映画の調和が崩れる時があって、一瞬にして冷めてしまうのが、観ていて本当に悔しい😡イッセー尾形はひとり芝居が一番合っているでしょ😕残念😤
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