もやし

パパが遺した物語のもやしのレビュー・感想・評価

パパが遺した物語(2015年製作の映画)
5.0
なんか感動したなあ。
全く泣くようなシーンじゃないところで泣いてしまった笑

たぶんタイトルから連想するのとは少し違うニュアンスの話だと思う。

両親と娘の3人家族で、車の中で思いっきり夫婦喧嘩してたら前方不注意で事故。母が亡くなる。
父はそのせいなのかそうではないのかわからないが躁鬱病に。
でも立ち止まってはいられない。娘を食わしていかないと。

そして時は飛んで25年後、娘は子供を支援するソーシャルワーカーに。
意欲的だが、人生に妙な空虚さがあり、悩んでいる。人を愛することができない。


何がどうって言いづらい話だけど、何というか、出てくる人が皆惑ってる感じに共感したかな。否応ない感じというか。心境も、状況も。
あとは、何がどうなってそうなったからこの人はこういう風になった、みたいな決め付けがないところが全然ないのが優しいなって思った。
その人はその人だからその人なんであって、それ以上のものはないというか、全部引っくるめてというか。

自分の人生の辛さを噛み締めてる大人が、子供に人生の素晴らしさを説き、その子供がまた大きくなって、人生の難しさに気付くも、また他の子供に人生の素晴らしさを説くというこのね…

音楽が全体的に良かった。
突然のカーペンターズに驚きつつも泣けた…笑

どんなに怖くて逃げ出したくても、どういう形にせよ逃げないでいるのは、そこに何かがあるんだろうなと思いました。
娘の苦悩には共感しました。
娘って書いたけど、これ父と娘の二人の物語って感じじゃないんだよな。娘自身の生き方の話というか。

糞みたいな一日も映画で少しマシになる!
もやし

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