サンチャイルド

パパが遺した物語のサンチャイルドのレビュー・感想・評価

パパが遺した物語(2015年製作の映画)
4.2
父が壁となり、守られていた回想シーンと生きるリアルに直面する現在シーンとのクロス構成がよく出来ていて、より心に染み込む仕掛けとなっている。

愛が無ければ生きていけないのに、幸せが怖いという矛盾した、決して珍しい訳ではない女性心理をここまで正直に描いたことに敬意を表したい。
彼女にこの矛盾を植え付けた要因として、両親は相当に夫婦仲が悪かったのだろう。死んだ母親は娘に幸せになれない強い呪いをかけてしまっていた。
その呪いを解くために、男は女性を愛さなきゃならない、それもよく描けている。