トランスマスター

アラビアの女王 愛と宿命の日々のトランスマスターのレビュー・感想・評価

2.0
この間見たばかりの『アラビアのロレンス』と比較すると、とても淡白な内容。アラビア語を話せる考古学者が、自分の感情の赴くまま行動し、英国の諜報員として仕事を依頼されるお話です。

◆良い点/注目ポイント
・部族同士の軋轢や、思想のぶつかり合いや、先進国同士の植民地問題など難しい話は置いといて、砂漠とラクダと恋物語というシンプルな作風は、敷居が低いと言えます。
・ニコール・キッドマンのサービスショットは、アラビアが、舞台なので布越しです。

◆改善点
・やはり砂漠にまつわる[乾き]にスポットを当てて生死をさまようピンチが、欲しいところ。男尊女卑のアラビア世界でも大英帝国のご威光により主人公が、ほぼ無双状態なのもスリルが、足りません。
・中東の人々の欧米人に対する文化的な壁の描写も弱いです。1日に2〜3回も髭を剃る英国紳士に対し、水の無駄だと諭すなど細かい描写も本家のように欲しいところです。

◆総括
・実話と言えどもそれほど有名でない人物のエピソードでは、インパクトが弱いです。実在の人物を今の技術で、リリースするなら[マタハリ]の一生を映画で観てみたいです。