ハレルヤ

ジェームス・ブラウン 最高の魂を持つ男のハレルヤのレビュー・感想・評価

3.9
ファンク界の伝説とも言われた名アーティスト、ジェームス・ブラウン。エネルギッシュなイメージが強い彼ですが、その彼の知られざる半生を描いた伝記映画。

洋楽は普段からよく聴く僕ですが、ジェームス・ブラウンに関しては代表曲こそは知ってても、あまり深く聴き込んでいませんでした。
そして彼の曲から空耳アワーで面白い空耳が沢山あるという大変失礼なイメージ。笑

そんな僕でも十分楽しめる作品でしたね。
音楽史に名を残すレベルの彼ですが、その人生はやはり波乱万丈。その出生からヤバすぎて驚きでした。

まさにハードモードと言えるような人生でも、音楽の才能を存分に発揮して、栄光の道を一気に駆け上がるアーティストとしての姿や、その一方で幼い頃に捨てられた母親との複雑な関係も描かれています。

そしてスターの座から転げ落ちて、落ちぶれる場面もあり、生涯の友人であるバードとの絆を確かめ合うラストと2時間半近くの間、多くのドラマがあり飽きさせません。

劇中で何度もあるライブシーンの盛り上がりも流石の一言。ジェームスを演じたチャドウィッグ・ボーズマンのキレッキレの身のこなしに、汗にまみれたパフォーマンスが光ります。

中盤でのボストンでのライブで観客の暴動を、自らの言葉で収める姿は、彼がまさに時代を代表するカリスマだったことを証明する名シーンでした。

時間軸を色々入れ替えて展開される物語ですが、その構成も映画としての面白味を高めている重要な要素。

同じようなアーティストの伝記映画である「ボヘミアン・ラプソディ」も最高の映画ですが、それが好きな方なら本作も楽しめると思います。
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